高血圧

高血圧について

収縮期血圧が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧が90mmHg以上の状態が長く続くと、高血圧の診断が下されます。

高血圧の症状

高血圧は自覚症状が乏しいと言われており、健康診断で初めて判明するケースも少なくありません。なお、極めて血圧が高い状態となると、ふらつき、頭痛、肩こり、気分不快といった症状が起こる恐れもあります。
既に高血圧を治療されている場合でも、急に血圧が上がってこうした症状が起こる恐れがありますので、その場合は速やかに医師に相談するようにしてください。

高血圧が良くない理由

血圧が高い状態が慢性化すると、動脈硬化、脳梗塞、脳卒中、慢性腎臓病を引き起こす恐れがあります。
なお、高血圧はこれといった症状が乏しいため、なかなか自覚することは難しいと言われています、したがって、健康診断で高血圧が判明した際には、なるべく早めに専門医に相談するようにしてください。

高血圧の診断

血圧の数値は常に上下しており、1分後に再測定すると違う数値が出るということも珍しくありません。階段の昇降、姿勢、運動、入浴などが血圧の数値を変動させる要因となります。したがって、一度血圧が高かっただけでは確定診断とはなりません。
医療機関の診察室で測定する数値だけでなく、血圧手帳で管理するご自宅で測定する数値も含めて、診断の判断材料とします。ご自宅で測定する際は、起床後にトイレに行き、朝食前に2〜3分座って落ち着いた状態で測定するようにしましょう。

高血圧治療〈生活習慣の
見直し〉

健康診断で初めて高血圧が判明した方、血圧が140/90mmHgを多少超過した方、また、その他の疾患を患っていない方は、生活習慣を見直すことで高血圧が改善することが期待できます。以下の5点を意識して、生活習慣を見直していきましょう。

① 塩分摂取は控えめにしましょう

日本人は食事で塩分を摂り過ぎてしまう傾向にあります。具体的には、カップラーメン1食には、約4.5gの塩分が含まれ、梅干し1個には約2g、味噌汁一杯には約2g含まれています。日本高血圧学会によると、一日の適切な塩分摂取量は6g以内とされております。
味が薄いと感じる際は、マヨネーズ、ケチャップ、減塩しょうゆといった比較的塩分含有量が少ない調味料で調整しましょう。また、麺類のスープはなるべく飲み干さないようにしてください。

② ストレスを発散しましょう

ストレスや緊張状態の継続によってホルモンバランスが乱れると、血管の収縮に繋がり心拍数が増えることで、血圧が上がると考えられています。
身体的ストレス、心理的ストレスのいずれも血圧上昇の要因となり得ます。お仕事などでお疲れの場合は、意識的に気分をリフレッシュしたり、こまめに休憩を取るようにしましょう。

③ 飲酒はほどほどにしましょう

長時間の飲酒は高血圧を引き起こす恐れがあり、降圧剤の効果が十分に発揮されない体質へ変わってしまいます。
また、おつまみには塩分含有量が多いものもあり、血圧上昇を引き起こすリスクが高まりますので、ご注意ください。

④ 無理のない運動を習慣化
しましょう

 

過度な運動はケガに繋がる恐れもあり、また、継続することが難しいものです。したがって、1時間程度の軽めのウォーキングをすることが良いと思われます。
1時間以上できると感じた方は早歩きもしくは大股で1時間ウォーキングするようにしましょう。とにかく、無理なく継続することが重要となります。

⑤ しっかり睡眠時間を確保
しましょう

睡眠時間が足りないと交感神経が高ぶり、夜間から翌日にかけて血圧上昇に繋がる恐れがあります。
したがって、しっかり睡眠時間を取るようにし、生活リズムを乱さないようにしましょう。

高血圧の薬物療法

生活習慣の見直しだけでは効果が不十分な場合や別の疾患が原因で血圧を下げた方が良い場合は、降圧剤を飲んで頂きます。
降圧剤の種類としては、カルシウム拮抗薬、利尿薬、α遮断薬、β遮断薬、ACE阻害薬、ARBなどが挙げられます。昨今では、これらを合成したお薬も登場しています。

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